2019日韓対抗レポート
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■参加選手・スタッフ
【男子選手】
1 短距離 - 市田 龍生都 (福井:科学技術 3年) TS / SP / TT / KR
2 短距離 - 日高 裕太 (静岡:静岡北 2年) TS / SP / TT / KR
3 短距離 - 邊見 光輝 (福島:学法石川 3年) TS / SP / TT / KR
4 中距離 - 安達 光伸 (岐阜:岐南工 3年) TP / OM
5 中距離 - 津石 康平 (奈良:奈良北 3年) TP / OM
6 中距離 - 木村 皆斗 (茨木:取手一 3年) TP / OM
7 中距離 - 岡本 勝哉 (京都:北桑田 2年) TP / OM

【女子選手】
1 短距離 - 田中 夢菜 (熊本:千原台 3年) TS / SP / TT
2 短距離 - 金田 舞夏 (福岡:祐誠 2年) TS / SP /TT
3 中距離 - 内野 艶和 (福岡:祐誠 3年) IP / OM
4 中距離 - 石田 唯 (京都:北桑田 2年) IP / OM
5 中距離 - 渡部 春雅 (東京:駒澤大附 2年) OM
6 中距離 - 今西 瑠花 (奈良:榛生昇陽 2年) OM

【スタッフ】
団長(理事長) 中梶 秀則 (福井:科学技術)
監督(強化部会長) 田中 良泰 (京都:北桑田)
コーチ(強化部会員) 岡田 将太 (茨城:取手一)
コーチ(強化部会員) 大和 剛士 (奈良:榛生昇陽)

【アディショナル】
顧問 坂井田 米治
副理事長 中田 将次 (熊本:千原台)
総務部会長 河田 拓也 (鳥取:倉吉西)
事務局長 阿部 貴宏 (東京:都立総合工科)
競技運営部会員 平葭 正樹 (群馬:前橋工)

■事前合宿
第1日目 12月9日(月)

2019年日韓高校対抗自転車競技大会は韓国釜山市の釜山金井競輪場(プサン・クムジョン・サイドローム333.33m)で12月12日より2日間の日程で開催されることになった。
日本の高体連代表チームは9日(月)朝に成田、関空、福岡からそれぞれ出発して、釜山金海国際空港で合流し、送迎バスで釜山市郊外の競輪場に移動した。
到着後、軽食を摂り、自転車を組み立てた後、軽くバンク練習をして体をほぐした。

宿舎は韓国の競輪選手が普段使用する、言わば競輪宿舎である。夕食は韓国選手といっしょに食事をする。
普段食べる食事とは多少異なり韓国独特の辛みの強い味付けであるが、各選手とも元気よく食べていた。夕食後、韓国選手とコミュニケーションをとる様子もみられ、各選手がリラックスして過ごした。

第2日目 12月10日(火)晴れ 気温15℃

午前中は、競輪選手がバンク練習するため、場内のローラー練習場で汗を流した。
昼食後、午後1時から本格的な練習を行った。

短距離班はS1周または2周、中距離班はF2000mとチームスプリントやチームパーシュートのチーム種目練習を中心に行った。

第3日目 12月11日(水)晴れ 気温16℃

午前は昨日と同じく、ローラー練習で軽く汗を流した。

午後2時から試合前日の調整練習。気温は16℃で比較的高い。

短距離班は、スピード練習で男子F1.5周(半周交代)とF1周、女子F200m2本を、中距離は、男子はF4000mを1本行い、交代のタイミングを確認した。タイムは4分20秒台で調子はまずまず。女子は4人でF1000m1本(23秒/lap)を行った。

明日からいよいよ本番。栄養と睡眠をしっかりとり、体調を整えて臨みたい。

■日韓対抗自転車競技大会
12月12日(木)大会第1日目 天候:晴れ 最高気温:11℃

本日より2日間の日程でいよいよ日韓戦が始まる。

今朝は冷え込み、午前9時で2℃と天気は良いがかなり寒い朝となった。

ここ釜山金井競輪場はスポワンパークと呼ばれる総合運動公園内にある屋外の施設。
普段は、日本と同様、韓国の競輪が開催される場所である。
競輪開催がなくなったこの時期に、日韓戦大会を実施するに至ったのであるが、韓国南部の釜山でも冬の12月、天気は良くても、やはり屋外の施設だと選手にとってはコンディンションづくりが難しい。

【スプリント予選】

男子 (1位)Lee 10”942、(2位) 日高11”064、(3位) Jung11”140、(4位) Kang11”174、(5位) 邉見11”459、(6位) 津石11”674

女子 (1位) Park12”264、(2位) Hwang12”336、(3位) 金田12”680、(4位) 田中12”947

【オムニアム:スクラッチ】

【男子】 1種目目はスクラッチ、距離は8km。中盤から安達が集団から単独で抜け出す、後方では韓国チームの逃げをチェックし、日本チームが優位集団をコントロールして日本チームが優位に展開。1位安達、2位岡本、3位木村、5位津石となった。

【女子】 女子スクラッチは距離5kmで実施。中盤から内野と韓国2名で先頭グループを形成。そこに、渡部、続いて石田、今西も加わり、日本が優位に展開。最終周回、内野が抜け出すとそのまま1位でフィニッシュ。3位に石田が入った。

【開会式】

開会式が盛大に行われた。まず、日本選手団が空港に到着して、宿舎移動してトレーニングを行う様子や、田中良泰監督、内野艶和選手、韓国の女性監督Kim氏に大会への意気込みをインタビューした歓迎のVTRが流れた。
次いで、韓国学生サイクル連盟会長、釜山市スポーツ課長、釜山地方公団SPO1理事長が歓迎のあいさつをされた。

日本からは、中梶秀則団長が選手団を代表してあいさつを行った。最後に、両国選手を代表して、韓国選手の男女2名が選手宣誓を行い、記念撮影をして開会式が終了した。

【スプリント1/2決勝】

男子は日高が1/2決勝に登場。1本目は先行するもフィニッシュ直前にかわされ敗れた。

2本目は最終4Cから直線、後方から追い上げるも届かず敗れた。

女子は、田中、金田が出場。両者とも韓国選手に2本取られ敗退。

【オムニアム:テンポレース】

毎周回、先頭通過者に1ポイントがつくレース。

安達、津石が序盤ポイントを重ねる。後半韓国チームに疲れが見えると、日本チーム4名で先頭集団を形成。

獲得ポイントにより1位津石、2位岡本、3位安達となった。2種目終えて1位安達、2位岡本、3位津石となる。

【タイムトライアル】

天候は晴れだが、気温10℃以下で、記録を出すのは厳しいコンディションであった。

男子1kmTTは
1位木村1’07”249、
2位市田1’07”944
4位岡本1’09”283 

女子500mTTは
3位金田38”940、
4位田中39”015であった。

【エリミネイション】

毎周回最後尾の選手がレースから除外されていくレース。

このオムニアムの種目でしか実施されないので、ほとんどの選手が経験のないレース。

8名の選手しかいないため序盤からハイペースの展開。途中の位置取りも大切だが、4Cからフィニッシュまでの競り合いで順位が瞬間的に入れ替わる。
フィニッシュライン超えるまで脚を緩めることはできない。

男子は岡本、木村が集団前方をキープし優位に運ぶ。最終1位木村、2位岡本となった。

女子も渡部、内野が前方をキープし、韓国勢を抑え、1位渡部、2位内野となった。

オムニアム3種目を終えて、男子は総合1位同点で岡本、安達、女子は1位内野、3位渡部とつづいている。

【ケイリン】

男子のみで決勝1レース実施。最終回手前2センターで市田が邉見に接触し、転倒。

レースは最終周回韓国勢3名が先行し、そのまま1,2,3位となった

【オムニアム:ポイントレース】

夕刻に近づき気温はさらに下がっていく。

最終種目ポイントレース。ここまでの総合ポイントにポイントレースの獲得ポイントが直接加点される。

上位独占を目標に日本チームは毎ポイント周回で、日本選手4名が入れ替わりながら得点を重ねていく。

さらにLapポイント20点も加点しがら優位に展開する。

安達が48点を取り、最終総合1位安達160点、2位木村147点、3位岡本、4位津石と日本チームが目標通り上位を独占した。

続いて女子ポイントレースは1回目内野、2回目渡部が1着を取ると、その後は内野、渡部が集団から抜け出し、2人で交互に加点していく。

最終的に、内野が23点獲得し総合1位に、渡部は19点獲得し逆転で総合2位となった。4位石田、5位今西。

12月13日(金)大会最終日 天候:晴れ 最高気温:10℃

期間通じて天候に恵まれたが、朝方は冷え込みかなり寒い。本日は午前中の日程で競技が行われる。競技開始9:30

【チーム・パーシュート決勝】

1位日本4’39”052、2位韓国4’47”671 日本チームの勝ち。

お互い昨日のオムニアムの疲れもあり、記録は低調だった。

【スプリント順位決定戦】

男子3,4位決定戦 日高が出場。韓国Lee選手に2本とも先行され敗れ、4位に終わる。

女子3,4位決定戦 金田と田中の日本人どうしの対戦。2本とも金田が勝利し、3位金田となった。

【女子2kmIP決勝】

1位内野2’42”125 2位石田2’44”226

【チーム・スプリント決勝】

男子 1位日本1’05”269 2位韓国1’05”270 

日本はメンバーを変更して、日高、邉見、木村で編成して出走。

予想では、韓国優位と目されていた。1周目韓国チームは2走が大きく離れたのに対し、日本チームは態勢崩れずスピードにのせていった。
2周目通過、僅かにリードを許していたが、3走木村が粘りの走りで追い込みほぼ同時にフィニッシュした。結果、1/1000秒かわして韓国を下した。

女子 1位韓国48”838 2位日本50”232 

日本は田中、金田の2名が出走。田中がスピードにのせ、金田にリレー。1走田中で韓国にリードされたまま、2走金田がその差を詰め切れず、2位でフィニッシュ。
女子はスプリント種目では韓国との実力差を感じた。

【日韓対抗総合得点】

短距離種目は男女とも韓国の圧倒的なスピードに対応できず苦戦した。
しかし、中距離種目では男女とも韓国を圧倒し、団体種目で総合優勝が決まる接戦になった。
結果的には男子はTS,TPとも勝利し、80対64で2年連続の優勝を飾った。
ただ、この時期韓国は、学年末ということもあり全員2年生でのチーム編成であった。

【おわりに】

今回、日韓戦に臨むにあたり事前合宿をプサンで行ったが、韓国側が競輪場使用の手配から宿舎受け入れ、また歓迎レセプションと、大歓迎で温かく迎えてくれた。
本当にありがたく、深く感謝を申し上げたい。

今後とも日韓の交流をさらに発展させていきたいものである。関係者すべてに感謝申し上げ報告とします。

この事業は競輪の補助事業として実施されました